ロングトーンについて2(声を伸ばし続けるために)

昔、「ロウソクの炎を揺らさずに歌う」という歌手のCMを
見たことがあります。たしか金沢明子さんだったと思います。
これ、民謡の世界での「ロングトーン」です。

一つの音をずーっと揺れずに保ったまま、さほど息を使わずとも、
同じ音で伸ばし続けるという一つの術です。
ゴスペルでも共通点があると存じます。

長い時間安定した音を伸ばすには、二つの要素が必要です。

1)呼吸のし方
言わずもがなですが、腹式呼吸です。
胸で息をするより、お腹で息をして声を出す方が、
強くて長く太い声が出ます。

でも、腹式呼吸からさらに1.5倍長く声を出すためには、
「全方位に胸を開いて呼吸をする」というワザがあります。
手を斜めに開いて、大きく胸を開くと、さらに呼吸できる領域が
広がるのです。

歌手の方は自然と手を広げて歌っていますよね?
あれ、無意識に呼吸領域を広げているのです。


2)声を出す姿勢
実はこっちの方がすぐに効果が出やすいです。

具体的には「顔を上に15度上げる(あるいは視線を15度上げる)」 です。

まっすぐ前よりちょっと上を見るのです。
そうすると、声・息が通りやすくなり安定します。

よくある話ですが、楽譜を見ながら歌っている人は、
少し下を向いて歌ってますよね。
あれでは、声の通り道をふさいでしまいます。
せっかくもっと良い声が長く出せるのに、パワーを
半減させてしまってます。もったいないのです。
※「楽譜や歌詞を見ないで歌ってください」とAJCでも
 お願いしているのですが、実はそのためでもあります。

あるボイストレーニング教室では、鏡張りの部屋で、
少し上の方(180cmあたり)に「★」マークが
貼ってあり、講師が「★」を見てロングトーンをやって
みましょう、と指導しているそうです。

ちなみに上を向きすぎると、かえって声が苦しくなるので、
”ちょっと上”を向くのがコツです。

どちらにしても、声を伸ばし続けること、体にとっても
鍛えられるのでとてもよいことですので、ぜひお試しください。

でも、くれぐれもやり過ぎて、声が枯れたりしないよう、
ご注意ください。

by Shinshi

PS:
という私も、先日猛反省して、ピアノを弾きながら
歌うことを想定した、「座りロングトーン」をしてます。



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2014年08月18日
コメント
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